笹屋伊織の女将塾「愛される所作~墨色の会」
in 名鉄百貨店
- 日時
- 2019年10月23日(水曜日)午後2時~3時10分
- 場所
- 名鉄百貨店本店本館9階バンケットルーム
(名古屋市中村区名駅1-2-1) - 特別講師
- 笹屋伊織十代目女将・田丸みゆきさん
- 今月のお菓子
- 秋の蓬莱山
- 体験
- 京都の伝統遊戯「投扇興遊び」
女将塾「愛される所作~墨色の会」の会場、名鉄百貨店本店本館9階にあるバンケットルームへ入ると、テーブル席に座って田丸みゆき先生のレクチャーを受けるいつものスタイルとは違い、テーブルが奥に片づけられ中央に「投扇興(とうせんきょう)遊び」がセットされていた。「投扇興遊び」は、扇を投げて「枕」と呼ばれる台の上の「蝶」の形をした的を落として、「蝶」の立・倒、「枕」と扇の位置関係により点数表を参照して採点し勝敗を決めるという京都の伝統遊戯。女将塾で「投扇興遊び」体験が初めて組まれたのは、わたしの記録によると、2014年8月21日のこと。2015年度は取り上げられなかったので、今回で5回目。
「投扇興遊び」を参加者が体験する前に、和室における挨拶の仕方、座布団への座り方/降り方などについて田丸みゆき先生のレクチャーがあった。日本人の生活スタイルが変わり、和室で正座する機会が少なくなった現代人にとって役立つ和室のマナー講座。
和室におけるマナー講座が終わると、お待ちかねの「投扇興遊び」体験。最初に田丸みゆき先生がお手本を示してくれた。1投目、外れた。人一倍、いや人三倍負けず嫌いの田丸みゆき先生の「くやしそうな」表情をご覧ください。田丸みゆき先生は以前、「投扇興で性格がわかる」と言っていたが、ご自分自身のことなのですね。
田丸みゆき先生のお手本がすむと、参加者が10投(5投x2回)した合計点数で順位を決める「投扇興遊び」体験。ここ10日間ほど過密なスケジュールが続いたという田丸みゆき先生、かなりお疲れのように見えたが、体験コーナーが始まると、点数を判定する審判、点数記録係、投じられた扇を拾うなど大活躍。「喋ること」と「動くこと」は田丸みゆき先生にとって、栄養ドリンクやビタミン剤よりもよく効く、疲労回復剤だと思う。なお、今回の女将塾の「今月のお菓子」は、ハロウィンの和菓子(かぼちゃ・おばけ)だった。
text:渡邉 和彦